こんにちは。病院薬剤師を続けていると病院と家の往復になりがち。院内で他職種のかかわりはあるけど、他の薬剤師さんと関わりたいって人も多いんじゃないかと思います。今回は、薬剤師の立場、薬剤師会、学校薬剤師の仕組みにちょとした””収入””触れながら解説していきたいと思います。
日本病院薬剤師会
病院薬剤師会に入会する
病院に就職すると、上司から病院薬剤師会への入会を勧められます。これは「必須」ではないのですが、病院薬剤師会の会長からは「会員を増やしましょう」という圧力がありますので、その圧力は伝播します。

病院薬剤師になったので日本病院薬剤師会に入会しましょう。
日本病院薬剤師会の年会費は、正会員および特別会員ともに8,000円です。
これは日本病院薬剤師会そのものへの年会費で、雑誌の購読料も含まれています。
ただし、注意点として、多くの病院薬剤師は都道府県の病院薬剤師会にも同時に所属することが一般的です。その場合、都道府県病院薬剤師会の年会費が別途必要となり、合計金額は都道府県によって異なります。(最新の情報は各都道府県病院薬剤師会にお問い合わせください)
- 奈良県病院薬剤師会: 12,000円(うち日病薬会費8,000円)
- 千葉県病院薬剤師会: 14,000円(うち日病薬会費8,000円)
- 大阪府病院薬剤師会: 15,000円(うち日病薬会費8,000円)
- 山形県病院薬剤師会:12,000円(うち日病薬会費8,000円)

県病院薬剤師会会費+日本病院薬剤師会会費ということで高額になってしまいます。
病院薬剤師会の理事や委員になる
病院薬剤師会では様々な委員会があり、各種専門部会(がん、感染制御、精神科、妊婦授乳婦、HIV)、研修委員会、実務実習委員会、学術委員会・・・などが活動しています。委員は会員の為に研修会を開催したり、日本病院薬剤師会とのパイプ役となりアンケート集計を行ったりします。
委員は委員長である理事が指名し、理事会や総会で任命されます。理事は委員長や委員を兼任し、会議や研修会を開催します。理事や委員は会議の際**報酬**が発生することがありますが、県によっては無報酬の地区もあります。

病院薬剤師会の理事は各病院の薬剤部長や副部長が兼務していることが多く、委員は認定薬剤師取得者によく声がかかります。
日本薬剤師会
県薬剤師会に入会する
日本薬剤師会への入会は、基本的に各都道府県の薬剤師会を経由して行います。そのため、年会費は「日本薬剤師会の会費」と「都道府県薬剤師会の会費」の合計額となります。
日本薬剤師会の会費は以下の通りです。
日本薬剤師会の年会費
会員種別 | 該当者 | 年会費 |
正会員(A会費会員) | 薬局などの管理者または本会への貢献を望む者 | 18,000円 |
正会員(B会費会員) | A会費会員以外の者(勤務薬剤師など) | 7,000円 |
特別会員 | 薬学部の学生など | 無料または1,000円 |
さらにここに都道府県薬剤師費が加わり
入会金 | 正会員 | 10,000円 |
---|---|---|
年会費 | 正会員(A) | 90,000円(日薬A会費18,000円を含む) |
正会員(B) | 40,000円(日薬B会費7,000円を含む) | |
正会員(C) | 17,000円(日薬B会費7,000円を含む) | |
賛助会員 | 40,000円 |
正会員(A):保険薬局の管理薬剤師(1薬局につき開設者のみ会員である保険薬局の開設者を含む)
正会員(B):他の業態の管理薬剤師(非保険薬局、一般販売業、製造業、薬種商等)
正会員(C):勤務薬剤師(無職者含む)
郡市会薬剤師会費6,000円(山形市の場合)を加え病院薬剤師は計23,000円となります。(さらに連盟会費6,000円を支払うと29,000円)
病院薬剤師に入会の義務はありませんし、上司からも圧力はありませんが人間関係を拡げていくためには入会もアリだと思います。但し、年会費が高額なのかネックになります。
都道府県・郡市薬剤師会の理事や委員になる
県薬剤師会や郡市薬剤師会でも様々な委員会を運営しており、会員の為に研修会の開催や健康フェアの準備/開催、医師会との連携、県/市町村との連携を行っています。
当県では四師会(医師会、歯科医師会、柔道整復師会)との野球大会、麻雀大会、地域のお祭りへの参加等も行っており都道府県・郡市薬剤師会の理事や委員が運営しています。
都道府県・郡市薬剤師会の理事、委員の運営では**報酬**があり、さらに会議や研修会の開催に係る**日当**や**交通費**の支給される。会員数も多いが、会の運営にかかる費用が多いため年会費が高くなる傾向にある。
薬剤師の副業
夜間・休日診療所
まず薬剤師が副業を認められていないのは
- 管理薬剤師
- 行政薬剤師
そのほかの薬剤師は一般的に副業は認められていますが、病院など施設によっては副業を禁止しているところもあるので就業規則を確認しましょう。
県薬剤師会や郡市薬剤師会では、会営薬局や夜間・休日診療を運営しており非常勤薬剤師で運営しており**報酬**が発生します。病院薬剤師は当直業務があり、これらのシフトに入るのは難しいですが保険薬局の勤務薬剤師などがこれに従事します。
シフト作成や事務作業を県薬剤師会や郡市薬剤師会で行うため、こういった業務に従事するためにも入会は必須になります。
学校薬剤師会
学校薬剤師は認定こども園、幼稚園、保育園、小学校、中学校、高校などでプール検査、水道水検査、ダニ検査、揮発性有機化合物検査、二酸化炭素検査、照度、黒板などの検査をします。検査の他には薬物乱用防止教室や防煙教室の講演をすることもあります。

検査は平日午前中に実施されることが多いため、時間休や半休を取れないと継続が難しい
学校薬剤師は**報酬**が発生し、施設や都道府県、市町村によって異なる。金額は年間数万円~十数万円とばらつきがある。
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