こんにちは。今回は、私が受験した「抗菌化学療法認定薬剤師」の試験について、体験談と実際に出題された記憶のある問題を中心にご紹介します。
私は平成29年度と30年度に受験し、2回目で合格しました。落ちたかも…と思った1回目の帰り道、新幹線の中で必死に思い出しながらメモした内容が、のちの合格に繋がりました。今更感あってすいません、少しでも参考になれば。
📝 試験概要と解答形式
- 出題形式:マークシート
- 選択形式:a〜eから1〜2つ選ぶ
- 問題文例:「次のa~eの中で正しいものを2つ選べ」
📚 実際に記憶に残っている出題例
【菌種や抗菌薬の選択】
- グラム陰性菌を2つ選べ(例:ナイセリア菌など)
- 嫌気性菌に効果がある薬剤を2つ選べ(例:MNZ、FMOX)
- 腎排泄型 or 胆汁排泄型の抗菌薬の分類問題
【グラム染色写真からの選択】
- GPC(グラム陽性球菌)の症例写真を見て第一選択薬を選ぶ
- 髄膜炎のGPC写真から不適切な薬剤(例:CEZ)を選ばせる
【相互作用・TDM関連】
- カルバペネム+バルプロ酸、ボリコナゾール+リファンピシンなど併用禁忌
- 抗菌薬TDM臨床実践ガイドラインからのPK/PD出題
【テキスト準拠の問題】
出典:抗菌化学療法認定薬剤師テキスト
- 疾患別治療期間
- 適切な検査法・薬剤の選択
【感染症治療の臨床知識】
- アミノグリコシド系と腎毒性の関係
- ヘルペス脳炎の治療法(抗菌薬適正使用生涯教育テキスト)
- 抗インフルエンザ薬の特徴と比較
- AST(Antimicrobial Stewardship)とは
【指標・統計・耐性菌関連】
- DOT、DDD、AUDの意味と計算方法
- 術前予防抗菌薬の適切な使用
- 耐性菌アクションプラン(例:MRSA耐性率目標)
- CRE(カルバペネム耐性腸内細菌科)の基礎
【抗真菌薬】
- カスポファンギンの希釈液・投与設計
- リポソーマルアムホテリシンBの希釈や調整方法
🔍 振り返って感じたこと
1回目で不合格になったとき、「もっと臨床感覚を持って勉強すべきだった」と反省しました。
2回目は、症例ベース・TDM・耐性菌動向・ガイドラインをしっかり押さえたことで、問題の意図が読めるようになりました。
必要資料:抗菌化学療法認定薬剤師テキスト、抗菌薬適正使用生涯教育テキスト、JAD/JSCガイドライン、各疾患の最新治療ガイドライン、MRSA感染症の診療ガイドライン、抗菌薬TDM臨床実践ガイドライン
🎓 これから受験される方へ
試験対策においては、実臨床で判断できる力が問われます。丸暗記ではなく、「この患者にこの薬を使う理由」を説明できるようにしましょう。
この記事が、これから受験される皆さんのヒントになれば幸いです。
受験予定の方、ぜひ頑張ってください!
※掲載内容は執筆時点の情報をもとにしています。最新の試験内容については公式の認定薬剤師制度情報をご確認ください。
コメント